第3回議事録を読んでみた。
なんとなく暇だったので バーチャル社会のもたらす弊害から子どもを守る研究会 にて先日公開された、第3回の議事録を読み漁ってみた。
例によって覆面座談会。内容は主に
- 携帯電話とその使い方の問題点、有害情報への対処法
- ネット上の性暴力情報について
の2点でした。
議事録概要
携帯電話とその使い方の問題点、有害情報への対処法
前半は、子供が携帯電話を扱う際の問題点を『コンテンツ』『コンタクト』『コミュニケーション』の3つに分類。
また、子供が携帯電話を使用するに際して親が介入できないなどの、親子間のコミュニケーションの問題も話題に。
解決策としては、『リテラシー教育』『フィルタソフト』『有害情報の規制』の3つを列挙。*1
有害情報の規制などは表現の自由を絡めると難しい問題であるとの意見や、無菌室状態になることの弊害が逆に問題になる可能性などが話題になりました。
ちなみに、「最近の若者はすぐにメールを打ために、忍耐力がなく衝動を押さえられない傾向にある可能性がある」という妙な意見まで飛び出したり……。ただし、この発言をした人自身から『すべての人がそうなるわけではない』と注釈が入っています。
ネット上の性暴力情報について
『誤った性暴力情報は子供に悪影響を与えやすいのではないかという』意見が目立ちました。
たとえば「女性は皆レイプされたがっている」のような謝った情報を得ることは子供にとって良くないのではという意見や、性情報により性衝動を高めすぎると暴発してしまうという意見が挙がっています。
気になった点のメモ
確かに性暴力が肯定的な形で描かれた場合に影響があるという考え方が強いと思うんですけれども、ただそれはすごく強い影響というふうに見られているわけでもないと思います。最終的な性暴力に至るにはいろいろな要素があって、それが合わさって初めて生じることで、メディアの性情報はその中の1要素になるかどうかということを研究では争っている次第でございます。
C委員 - 議事録39頁
C委員は、限定効果論を理解しているように思えます。ネットやゲームが悪者にされるのを防ぐ、大きな盾になってくれるのでしょうか……。
きっと見ているだけでやらない人もたくさんいるんだとは思いますが、ただ、ああいうことを堂々と言う人たちというのは、私は,「性犯罪者はみんなああいうことを言う」と思っています。で、自分のやっていることの正当性を主張するためのうそであって、自分でちゃんとこれを手放してもいい、行動を変化させようと思ったら違う考え方を述べるようになると思っています。
H委員 - 議事録40頁
このH議員は、性犯罪のカウンセリングにも深い知識をお持ちのようですが、いささか犯罪者を中心に思考を展開しているような印象を受けます。私も「見ているだけでやらない人もたくさんいる」と思っているうちの一人なのですが、私も性犯罪者なのでしょうか、ね。*2
まとめ
まあ、なんというか既に判明している事実を繰り返し述べているだけのような印象が強いです。
そういう意味では座談会のように感じてしまうのは残念なところで。