読んでみたら酷かったので dis る

『小倉先生は10分未満で入力可能な情報量を想定しているから、10〜30分もかかる入力に違和感を持っている』って話なのに『本当に10分未満で入力可能な情報で足りるのかどうかはわかりません』って言っちゃうのはお粗末だよなぁ。

どのような情報が必要かは,救急患者の配送を手配する消防庁の職員やこれを受け入れる病院側から話を聞かないと定かなことはいえないとは思いますが,それにしても「UIを洗練させたところで、10〜30分は堅い」ほどの情報量が必要となるということは考えがたいように思います。

「俺たちを優遇する以外の改善は認めない」という人たち: la_causette

と、ここまで dis ったけど、小倉先生の言い分はけっこう理解できる。
入力の手間を省く方向で極端な話を言えば、入力にかかる時間は5秒で終わる。内科・外科・産婦人科や入院管理部などが、それぞれ自分の部署に関して『受け入れ可』のボタンをON/OFFするだけで終わるから。専用端末を作ってしまえば歩きながらでもON/OFFできるね。これに受け入れ時の予約機能をくっ付ければ良いでしょ。
『予約できるかどうか判断するだけの情報量』は、例えば空いている医師の数やベッドの数なんかの情報が必要だから、その情報を入力するだけの時間は掛かってしまうけど、判断は医師がボタン1つでその場で行っちゃえば十分だよね。
受け入れ管理システムに最低限必要なのは

  1. 医師側が、現在受け入れが可能かどうかを大まかに提示する
  2. 救急車側が、患者の様態とともに受け入れ可能な医師へ、受け入れ可能かどうか問い合わせる
  3. 医師側は、患者の様態を確認し、受け入れ可能かどうかを返答する
  4. 救急車側は、受け入れ可能だったら搬送を、不可能だったら次の受け入れ可能な医師への問い合わせを行う
  5. 医師側は、受け入れ可能の返答後、改めて不可能であると返答することも可能

みたいな感じかな。ただしどの順で別の医師に問い合わせるかは十分に議論する必要がある。
とにかく『自分に何が出来るか』を予め医師に入力してもらうのは愚の骨頂だと思う。小倉先生も医師のひとたちもその方向で構想しているようだけど。それよりも『患者はこんな症状だけどあなたは対応できますか?』を入力するのは5秒で終わるから、そっちのほうが手っ取り早いとは思うよ。入力に時間を割くのは患者を治療するという医師の仕事からは外れるから、その部分は出来るだけ最小限の機能にとどめ、無駄にリッチな作りにする必要は無いと自分は思う。
実際いま現在、救急車から病院に行われる電話連絡と殆ど変わらなくて良いと思う。ただ、電話連絡をもっと早くこなせるはず、という意見には賛成する。
それよりも、救急車の中で患者の様態を正確に判断するだけの専門知識を持った救急隊員の増員と、実際に対応する医師の数を確保することが最重要項目。政府は補助金出してでも数を確保することが必要だと思う。どんなに優秀で使いやすい受け入れシステムを作っても、受け入れる人が居なければ話にならないよ。

追記

2008-11-11
なんとなく残念な展開になりつつあるようで溜め息がでちゃいます。
受け入れ提示システムの画面見たけど、×が多いなぁ……なんとかならないのかな。